アメリカンフットボールのルール

 

フットボールとは陣地を争うゲームである。

ボールを持って攻撃する側(オフェンス)はタッチダウンまたはフィールド・ゴールと呼ばれるキックによる得点を目指して、相手陣地の最後にあるゴールラインの向こうのエンドゾーンめがけてあらゆる手段、主にパスまたはランを使って前に進もうとする。

対する守備(ディフェンス)は、相手の作戦を読み、少しでも相手をエンドゾーンから遠ざけようとする。オフェンス、ディフェンス共に1プレイ終わるごとに冷静に状況を分析し、それに応じて次の作戦を立て、それぞれの選手が正確に作戦に従いプレイする。

オフェンス、ディフェンスともに11人の選手から構成される。

 

ポジション

キックオフ

キックオフチームのキッカーは相手陣深くを狙ってボールを蹴り、リターンチームはそのキックされたボールをキャッチして、陣地回復のためにボールを持って走る。キックオフチームのプレイヤーに止められた地点でプレイは終了となり、そこからオフェンスを開始する。試合開始時にキックオフを行うか、リターンを行うかの選択は試合前のコイントスによって決定され、後半は試合開始時とは逆のチームがキックオフを行うことで開始される。

試合の流れ

 

■オフェンス

オフェンスは相手陣内のエンドゾーンに到達しようと少しでもボールを前に進めようとする。オフェンス側はボールを持つと4回の攻撃権が与えられる。その4回のうちに10ヤード以上ボールを進めるとファーストダウンとなり、さらに4回のダウンが与えられる。もし4回攻撃を終えて10ヤード進めていない場合、その時点で攻撃権は相手チームに移る。攻撃側はこの4回のダウンを第1ダウンを取り更新することで、相手陣内のエンドゾーンに近づいていく。

 

パスプレイ

 

パスプレイでは、パスをキャッチするためにあらかじめ決められたコースを走るWR(ワイドレシーバー)を中心とするレシーバーたちを狙って、QBがボールを投げる。パスをキャッチしたレシーバーがディフェンスに止められた地点から次の攻撃が開始される。逆にレシーバーがボールをキャッチできずパスが不成功に終わった場合(=パス・インコンプリート)は、そのプレイのスナップと同じ地点に戻り次の攻撃が開始される。
ちなみに、QB以外の選手がパスを投げることも可能だが、前方へのパス(=フォワードパス)は、スクリメージラインよりも後ろからしか投げられず1プレイで1度しか許されない。ただし、アメフトではラグビーと同様に後方へのパス(=ラテラルパス)は何度でも認められている。

ランプレイ:

 

ランプレイでは、RB(ランニングバック)を中心としたボールを持って走る選手たちが、時には迫りくるディフェンスを鮮やかなステップでかわし、そして時にはパワーで蹴散らしながら、前進を狙う。OL(オフェンスライン)ら、ボールを持たない選手たちはディフェンスをブロックしてボールを持って走る選手の走路を切り拓くために奮闘する。ボールを持って走る選手がディフェンスに止められた地点から次の攻撃が開始される。
ちなみに、空中戦を挑むパスプレイの方がロングゲインの確率は高いが、ボールをキープするという意味では、パスによってボールが一時的にフリーな状態になる危険のないランプレイの方がより確実だと考えられている。

フィールド・ゴール:

 

フィールド・ゴールは、通常、オフェンスが相手エンドゾーンに近づいているが第4ダウンを迎えてしまった場合や残り時間によって選択される。キックしたボールがエンドゾーン後方にある、ゴールポストの枠内を通過すれば3点が与えられる。フィールド・ゴールを失敗すると相手はボールが置かれていた地点から攻撃を始められる。

 
パント:

 

パントとは、攻撃権を放棄して行う陣地回復用のキックである。第4ダウンにそのまま攻撃をしてファーストダウンをとれなかった場合、相手にとって都合の良いポジションから攻撃を始められてしまい得点されやすくなる。パントをすることでそのリスクを避け、相手の攻撃を自陣のエンドゾーンからより遠い地点から始めさせられる。パントでは、オフェンス側はパント用のスペシャル・チームがキックオフ同様、相手陣内めがけてボールを蹴り、ディフェンス側もパント・リターン用のスペシャル・チームがボールを少しでも前に進めようとする。

■第4ダウン終了前での攻守交替(ターンオーバー)

ターンオーバーはディフェンスにとってのビッグプレーであり、試合の流れが一気に変わるもの。逆にオフェンスにとっては悪夢だ。攻撃中に次の2つのうちどちらかが起きると、その時点で攻撃権は相手チームに移る

ファンブル:

 

ディフェンスの選手は、オフェンスのボールを持つ選手にタックルする際、ボールを叩き出すなどして相手のファンブルを狙う。ファンブルとは英語で「ボールを落とす」という意味で、ファンブル状態にあるボールは、その瞬間はどちらのチームにも属さず、先に確保した(=リカバー)チームが攻撃権を獲得する。
オフェンスがファンブルを犯した場合オフェンスがリカバーすれば、そのまま次の攻撃権に進むだけだが、逆にディフェンスがリカバーすると、その瞬間から攻撃権は新たにディフェンスのチームに移る。そのため、ディフェンスにとってファンブル・リカバーは起死回生のリターンTD(タッチダウン:6点)も狙えるビッグプレイとなる。

 
インターセプト:

 

オフェンスのパスプレイにおいて、すでにQBのパスによってボールが空中に放たれている場合、ディフェンスの選手は、オフェンスの選手に対するタックルというよりも、ボールに対するディフェンスを行い、相手レシーバーがキャッチする前にボールの横取り(=インターセプト)を狙う。
インターセプトが起きた瞬間に、攻撃権はボールを奪ったディフェンスのチームに移る。そのため、ディフェンスにとってインターセプトは起死回生のリターンTD(タッチダウン:6点)を狙えるビッグプレイとなる。

 

■得点

得点をする手段は4つある。

 

タッチダウン(TD) ── 6点:

タッチダウンは相手のゴールラインを、ボールの先端が通過した時点で得られる。走ってボールをエンドゾーン内に持ち込んだり、エンドゾーン内でパスを受け取ることでTDとなる。また、ボールを持っている選手が落とした(ファンブル)ボールを相手のエンドゾーン内で押さえても(リカバー)TDになる。TDをすると自動的にエクストラ・ポイントもしくはツーポイント・コンバージョンで追加点を上げるチャンスが与えられる。

 

エクストラ・ポイント/ツーポイント・コンバージョン ── 1点/2点:

TD直後、ボールは相手ゴールラインの2ヤード前に置かれる。オフェンスはそこからエクストラ・ポイントをするかツーポイント・コンバージョンをするかを選択する。ほとんどの場合エクストラ・ポイントを選択し、フィールド・ゴール同様キックがゴールポストの枠内を通過すれば1点が与えられる。状況によってはツーポイント・コンバージョンを選択する。TDをしたときと同様に、パスかランでボールが相手ゴールラインを超えれば2点が与えられる。

 

フィールド・ゴール(FG) ── 3点:

フィールド・ゴールは、通常、オフェンスが相手エンドゾーンに近づいているが第4ダウンを迎えてしまった場合に選択される。キックしたボールがエンドゾーン後方にある、ゴールポストの枠内を通過すれば3点が与えられる。フィールド・ゴールを失敗すると相手はボールが置かれていた地点(相手陣20ヤード以内で蹴った場合は20ヤード地点)から攻撃を始められるため、通常、キックが成功すると判断される、相手陣内の40ヤード以内まで攻め込んでいる場合にフィールド・ゴールが選択されるケースが多い。

 

セイフティー ── 2点:

いわゆる自殺点。セイフティーはオフェンスでボールを持った選手が、自陣のエンドゾーン内でタックルされて起こる場合が多い。セイフティーになると、セイフティーを取られたチームのキックで試合が再開される。

 

■反則

ペナルティをされたチームは、そのペナルティによる相手チームの罰退を受け入れるかどうかの選択ができる。場合によっては、相手チームの罰退により与えられる距離よりもペナルティをされながら獲得した距離の方が長いこともある。ちなみに、ペナルティを受け入れた場合はそのプレイで使用した攻撃権は戻されるが、受け入れなかった場合は通常通り、次の攻撃権に進む。

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